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スケープゴートとしてのコンサルタント

企業内で新規事業を展開したり、社内体制を変革したりする時、人間関係を壊したり、結果的に失敗したりすることは珍しくありません。
その発案者が社員であれば、その社員は居場所を失うことになります。
しかし発案したのがコンサルタントであれば、彼をスケープゴートにして収束させることが出来ます。
コンサルタントもそのような結末を想定した上で、請け負うケースがほとんどです。
例えば、コストを削減しようとすると、一部の社員が反発します。発案者は悪役になる覚悟が必要なわけですが、社内で買って出る人は中々いないはずです。
そこでコンサルタントに「プロとしてコスト削減を提案します」と言ってもらい、社内調和を乱さないように事を進めるのです。
最終的に失敗した時、止むを得ずコンサルタントを非難して社内の結束を図ることもあるでしょうが、優秀なコンサルタントがその能力を見せつけた後では、そこまでの責を問わないクライアントも少なくありません。
この場合、コンサルタントの提案は頓挫しても、コンサルタントの働きぶりに触発されて勤労意欲が増幅する可能性があります。
さて、スケープゴートを作るという意味では、助言の実行まで全てをコンサルタントに任せるという手法も考えらえます。
これは俗に言う「アウトソーシング」に当たりますが、現在のコンサルティング業界では一般的です。
このケースがよく見られるのが、会計事務所機能を持つコンサルティングファームや、システム開発を手掛けているファームです。
これらの業界内では既に「コンサルティング」という言葉に代わって「ビジネスサービス」という用語が使われ始めています。
そこには、単に助言、提案するだけでなく、最後までクライアントの面倒を見ることに意義があるという企業理念が見え隠れします。

2019-09-01/スケープゴートとしてのコンサルタント

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